「今日、オマエの家行っていいか?」
いつもクールな恋人からのその一言に舞い上がったのは30分前。
いつも部活のある彼女が、部活が休みの日は俺にとって貴重な放課後なんさ。
今日は、どうやって誘おっかなーとの思案中に降って来た天の声。
「コレ見たいんだ。」
ウキウキしながら部屋に案内した俺につきつけられたのは、一枚のディスク。
あはー、DVD見たかったんさねー。ユウん家はまだビデオだもんね。
いいさー、一緒にいられるんなら、半分自分に言い聞かしつつ、TVのスイッチオン。
始まったのは、ジャニー○゛のコンサートDVD。
あれ、めっちゃ意外ー、って思ってるとどうやらダンスの授業の発表曲らしい。
同じグループの子が決めたんさねー。
コンサートも終盤あたり、結構おもしろいなーって思いながら、愛しい恋人の横顔をチラリ。
食い入るように画面を見つめている・・・・・。食い入るように・・・?
は?イヤイヤちょっと待って、ユウさんてそんなタイプじゃないよね?
アイドル見てキャーッとかそんな事言わない子だよね?
もっとこう渋い系とか・・・・、ユウさんてストイックな子だよね?
「コイツ、かっこいい・・・」
冷や汗ダラダラの俺にトドメの一言がグサリ。
いやーーーーっ、ちょっと待って!!
俺でもかっこいいとか言われたことないさ!チクショウー。
そんな甘いマスクにだまされたらダメさ!
ちょっとダンスがうまいからってかっこよく見えるのは錯覚さ!!
って、言ってるそばから、そいつのソロだけ巻き戻してもっかい見ないで!!
神様、未完成な俺の恋にどうして障害をつくるんですか?
どうか、どうか神様!!
ユウがいつものように3歩、歩いたらアイツのことなんか忘れますように!!
ラビっ子災難の日。
ユウさんが、ジャニヲタだったらそれはそれで萌える。と思うこの頃でした(笑)